呉服屋さん

うちの近所のショッピングモールの中に呉服屋さんがあります。以前は高い着物を売られそうだし、年配のおばさまに囲まれそうなイメージがあり、怖くて入れませんでした。でも、友人の着物セミナーに参加し、ハードルが低くなったので、思いきって入ってみました。入り口には、小物や洗濯できるポリエステルの可愛い着物が並んでいて、私でも買えそう。見ていると、若い女性の店員さんが声を掛けてきました。

出来上がった着物なので、気軽に試着ができました。着物と帯のコーディネートもしてもらい、大満足。気に入った着物と帯と帯締めと帯あげを購入して帰ろうとしたら、「今キャンペーン中なんですよ」の一言。「来た~」ちょっとドキドキしました。奥に飾ってある反物を取り出し「どの色が好きですか?」と聞かれたので、「紺がいいですね」と応えると「試着したことあります?」というのです。

「反物なのに試着できるの?」店員さんは、手際よく反物を私の身体に合わせていき、紐で止め、その上に帯や帯締めをしました。すると、正面からは着物を着ているように見えるのです。手品を見ているようでした。「お似合いですね」の言葉に気持ちが揺れました。いつも着るものじゃないし、値段も結構するし。でもほしい。「高いから無理ですよ」というと電卓を出し、計算を始めました。

いってみるものですね。値段はどんどん落ちていきました。一体いくらが正当な価格なのかしら。納得できる価格まで下げてもらったので、思いきって購入することにしました。手間がかかったいい物は高いし、大量生産されたものは安い。値段もピンきりです。自分の見る目が試される気がしました。これからいい着物を見て、勉強していきたいと思います 。

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